米アマゾンの電子書籍読み放題(月額9.99ドル)サービスのすごさ。

2014/7/17 11:08配信の日経電子版から。
「アマゾンが電子書籍読み放題 月額9.99ドルで検討」という見出しの記事です。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1701W_X10C14A7MM0000/

記事によりますと、

・米アマゾン・ドット・コムが、自社の書籍端末「キンドル」向けに、書籍の定額読み放題サービスを始める準備をしている。
・利用料は月額9.99ドル(約1千円)
・60万冊をそろえる方向で調整中
・音楽や動画で一般的になりつつある定額配信モデルが、最大手アマゾンの参入で書籍分野にも広がりそう。
・数千の音声付き書籍コンテンツも入れることで、既存の読み放題サービスとの違いを打ち出す。
・出版社とは交渉中。人気作品をどの程度確保できるかどうかが成否を左右しそう。

とのことです。

これはほんとうにえらいことですね。

本屋さんの最も本質的なサービス(一番の売り)はなにか?といえば、それは間違いなく取り扱い書籍の数、在庫数ということになるでしょう。
買いたい書籍が必ずおいてあってすぐ購入できる。
そんな本屋さんが身近に1軒あればほかの本屋さんに行く必要はありません。
世界中にその一軒さえあれば、ほかの本屋さんはいらない。
極端な話、そういうことになる。

書籍店としてのアマゾンは既にそのような存在となりつつあり、私もかなりの書籍をアマゾン経由で購入してしまっている。。。
ごめんよ、街場の本屋さん。ごめんよ、紀伊國屋書店さん。。
(書店数の減少について→日本著者販促センターさんのサイト

で、このたびの定額制です。
いわゆる紙の本で定額制を実現することは、ほぼ不可能ですので(赤字必至)、電子書籍ならではのサービスといえます(物理的在庫が不要)。
要は、定額無制限のダウンロードサービスということなのですが、これを実現されたら電子書籍販売市場もアマゾンに独占されてしまうのではないか、とそれぐらいのインパクトがあります。

なぜか?

私もキンドルをもっておりますが、意外とダウンロードしていないのですね(要はあまり使っていない)。
もともと紙の本のほうがすき、というのと、電子版だとかえって読みづらい種類の本というものがある、というのと理由はいろいろとあるのですが、
これが1,000円ほどの定額で、ダウンロードし放題となれば完全に話は別です。
とくに漫画!(笑わないように!)
漫画の単行本1冊買おうとすると、500円ほどの支出は不可避です。
10巻のシリーズとなれば、それだけで5000円の支出となる。
漫画こそ電子書籍に向いていると思いつつも(何巻ものシリーズものがたくさんある反面、収納スペースの問題もあって、なんでもかんでも購入するのにためらいがあったものが、電子書籍であれば収納スペースは不要。目の負担を考えても、小説よりも漫画のほうが電子書籍向き。)、5000円も払うぐらいならやっぱり紙の本で持っておきたい。
そんな思いもあって、漫画本でも、電子書籍のダウンロードって余り利用していなかったのですね。
これが月額1000円ほどでダウンロードし放題となれば。。

私まちがいなくこのサービスを利用します!(あ、漫画だけじゃなくて)

年間12,000円ほどの支出となりますが、年間の書籍購入費と比べたら、屁でもありません。
ほかの電子書籍サービスなどつかってられるか、電子書籍もやっぱりアマゾンだね!
いやぁ、楽しみだ。(あ、まだ米国での話でしたか)

とまあ、消費者目線で無邪気にワクワクしてしまうわけですが、このような素晴らしすぎるサービスは、素晴らしすぎるあまり、同業他社を圧倒しすぎて殺してしまうことになる。
楽天kobo、紀伊國屋kinoppy、そのほか大丈夫でしょうか。

記事にもある通り、アマゾンとしては、ダウンロードし放題の対象となるコンテンツをどこまで広く取り込めるかの勝負です。
つまらない本ばかりダウンロードできても意味がないですし、品揃えが悪ければ定額といっても魅力のないサービスになってしまいますからね。
一方で、出版社、著作者からしたら、自社作品を安売り(するように感じてしまう)することへの懸念が根強い悩ましいところです。
一点、一点を納得できる価格で提供したいという思いです。

ところが、
コンテンツ単品で利益を得る商売は終わりです。
全体をパッケージでみて、広く浅く利益を確保した方が、世のため人のためになります。
さあ、この定額サービスに貴出版社の取扱著作物を差し出しましょう。
そのほうが出版社、著作者にとっても実入りは増えるかもしれませんよ。。
ほら。
さあ。
というアマゾンからの囁き。

本来コンテンツホルダー(著者、出版社)は立場的に上(えらそうにできていた)で、物流の面でも最上流で、取引の主導権をとれる立場であったはずのに、今やビジネスの主導権を完全にアマゾンに握られてしまっています(本来小売屋にすぎなかったはずが、もはや小売どころではないという。)。
時代の流れといえばそうかもしれませんが、これを防ぐ術はあったのか。

頭の体操がてら考えみたいと思います。
つづきはまたいつか(笑)

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青島 克行

青島 克行弁護士・保育士・宅地建物取引主任者

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