2014/06/29のANNニュースから。
逮捕された母親(無職)は「イライラして暴行を加えた」「言うことを聞かないから自宅のリビングで長女を払いのけた」と供述しており、
警察においても、日常的虐待があったわけでなく、突発的犯行だったものとみているそうです。
幼児虐待事件の真実、全容というものはどこまで明らかになるものなのでしょうか。
事件発覚までのすべてが、家庭という密室内で行われていることになるため、目撃者もおらず(近所の人の証言はとれても、やはり直接の暴行事実までを認定するほどの証拠力はもたないものです)、その証明がとてもむずかしいのですね。
素朴に考えると、突発的といえども、突発的にそこまでの暴行、虐待行為をするような人間なのであれば、それまでにも何度も突発的にやっているだろう、要は継続的な虐待行為があったものだろうと考えるほうが自然なような気がします。
ああだからこう、こうだからああと決めつけの議論は慎まなければなりませんが、そのように思われてもある意味仕方がない面がある。
もちろん、これまでにそのような虐待を行なったことはないと本人が断固として否定するのであれば、弁護人としてはその主張を守りとおすべく活動します。
反面、捜査機関は、どちらかというと被疑者の残虐性を強調したい立場にありますので、継続的な暴行、虐待行為があったはずであるという見立てのもと、そのような取調べを行うでしょうし、近隣の住民からもそれを裏付ける証言(幼児が泣き叫ぶ声がした、ベランダで長時間裸で放置されていた等)をとろうとします。
つまり、捜査機関としては、被疑者が、過去の虐待行為を否認したからといって、はいそうですかとすんなりその点についての追及を緩めるようなことはしないことが通常です。
そう考えると、本件に関する警察の見立ては、被疑者の言いなりというか、あまりに淡白ではないかと気になるところではあります。
既にこの子が亡くなってしまったので、これ以上、過去の虐待行為の有無について追及しても仕方ないやという判断をしたというわけではないのだと思いますが。。
真実はどこにあるものか?
この母親のみが知るところです。
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